今月のあなたの街の材木屋さん

第80回:株式会社シモヤマ(大阪市港区市岡元町1丁目)

いつもご愛読ありがとうございます!あなたの街の材木屋さんの桔平です。  さて、私が取材を始めて10件の材木屋さんを訪問しているのですが、一口に材木屋さんといっても色々な商売の形態があることを感じます。一番多いのは、大工・工務店・建築業者へ住宅の資材として木材を供給する形態ですが、その他には銘木などの特殊な木材を扱うお店や木材の加工に特化した材木屋さんもありました。 今回の取材先は、木材加工や特殊な木材を取扱う業界でも数少ない材木屋さんといえるでしょう。場所は大阪市港区で、弁天町駅から徒歩で約10分程度のところにあります。港区といえば、かつては淀川の河口に発達した低湿地帯でしたが、江戸時代の末期から新田開発のために埋め立てられ、1903年に築港大桟橋の完成と市電の開業により大阪の海の玄関として大きく発展した地域です。



 社屋外観  事務所

またまた、前置きが長くなりました。今回の訪問先は大阪市港区の株式会社シモヤマさんです。 まずは、会社の歴史から順にお話しを進めていきます。 応対して下さったのは、現代表者の下山豊弘さんです。




 クーラーの枠材
シモヤマさんの創業は大正5年、場所は現在と同じところだといわれています。創業者は、下山豊司さんです。元々は豊司さんが、父豊吉さんの下、福井県で材木業に携わっていたところ、大阪に出店したのが始まりです。 創業時は、堅木(国内の広葉樹、カシ・サクラ・ケヤキ)の製材が中心で、造船所や機械を扱う工場の資材としての材料を供給していき、その後、法人化されます。(株式会社下山豊司商店・代表者下山豊司さん)  会社が大きく発展する契機となったのは、建築の基礎工事に用いられるクッション材として、カシの材の需要が大きかったことにあります。当時は昭和30 年〜40年代で日本は高度経済成長期、折りしも大阪では、万博や御堂筋の整備が行われ、その工事にカシ材がたくさん用いられていたようです。  木材といえば、通常、戸建の木造住宅や家具に多く利用されているイメージがあるので、こういう用途もあるのかと意外に思いました。  その後の昭和46年に現会長の豊治さんが代表に就任されます。



 
ところで、シモヤマさんにはこちら大阪の本社と宮崎県・日南の工場があります。平成7年頃から工場の機能を徐々に宮崎に移転していったようですが、その経緯についてお伺いすると、当時、大阪で製材や塗装といった木材の加工をメインにやっていたそうですが、音や騒音、ニオイといったことに対する周辺住民への配慮もあり、他に加工できる場所を探していたようです。時を同じくして、四国、九州へ丸太を仕入れにいった際、地元の材木屋さんと縁ができて、元々は宮崎の製材工場であったところを購入され、現在の主な加工場所となっているようです。現在でも大阪で加工もいますが、むしろ、宮崎で造ったものを関東、名古屋、北陸へ輸送するための中継基地としての機能が主となっているそうです。
平成12年に現在の社名の株式会社シモヤマに社名変更されます。  この頃から、業態が転換していき、運送業に用いられる木材や空調機器、また事務所、工場、店舗などで用いられる床置きのクーラーの枠に用いられる木材が取扱商品の主流となります。  また、平成15年頃からは何と材木屋さんでも珍しい、介護用品の製造・販売業を始められました。具体的には、玄関の踏み台、スロープ、手すり等です。




 下山豊弘社長
ここで社長さんの紹介です。現社長の下山豊弘さんは、昭和43年に港区で生まれました。地元の港高校を経て、桃山学院大学を卒業後、平成2年に家業に入ら れました。代表就任は平成22年6月と、ごく最近のことです。趣味は、ゴルフ、野球、水泳といったスポーツマンである一方で、読書家の一面もあるようで す。座右の銘は「智仁勇」、これは武道の精神に由来する言葉で、何が正しいかを識る意の「智」、相手を理解する、相手の立場になってものが考えられる慈愛 の心を「仁」、そして勇気をふるって打ち込む「勇」、という意味が込められています。




 介護用品の一例
前述のとおり、現在のシモヤマさんの主力商品は介護用品となっていますが、下山社長は「最近は、関東、とくに東京から取引きが増えている。注文の単位は大阪の数倍ですね。展示会を通じて、今後もマーケットを東へ広げていきたい。」と今後の方向性について語って下さいました。また、普段心がけていることについては、品質の安定、常に同じレベルの商品をお客さんに提供することです。「安定した品質の商品を提供すれば、お客さんからクレームも出てこないだろうし、いい商品を提供すればわざわざ営業をかけなくても、信頼されて注文が来る。つまり、商品が営業してくれるということです。」と品質の安定化にこだわる下山社長。「担当者が変わることで、商品のレベルが下がることはお客さんには通用しない。それはあくまで社内での話だ。」と経営者として厳しい一面を見せつつも、「従業員が自由に意見を出し、アイデアをとりいれ、仕事を任せられるような環境にしたい。そうすれば、仕事を楽しく感じてくれるはず。」と周囲への配慮も欠かしません。
社内の雰囲気も風通しがよいようですね。



下山社長、長時間有難うございました。



株式会社シモヤマ

〒552-0002
大阪市港区市岡元町1-2-13
TEL 06-6581-4861
FAX 06-6581-4040

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