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既存の地松の梁の力感を活かす構成になっている
民家再生M'sホール

■会社名(組合員番号) (株)伊藤嘉材木店 (2403)
■担当者氏名 秋山美苗
■連絡先住所 〒558-0044
大阪市住吉区長峡町7-23
■連絡先 TEL:06‐6671‐2579
  FAX:06‐6675‐1123
■URL http://builder.sumu2.com/hp/itohka
■住宅所在地 大阪市泉佐野市
■完工年月日 平成14年5月末日
■クライアント S様
■設計事務所 一級建築士事務所
ARK STUDIO
■施工会社 (株)伊藤嘉材木店
■総費用 1,200万円




設計のポイント

うねるような地松の梁の存在感が、解体よりは再生の決め手となった。その梁の持つ力感と対比して釣り合う素材の選択が設計上のポイントであった。大断面の米松の補強梁、蜜蝋仕上げの秋田杉の床、それと同じ材料でつくられた本棚、砂入り漆喰の壁、色むらの多いセッキ質タイル、それらと地松の梁が相まって、どこか懐かしい雰囲気のする空間となっている。
 泉佐野の「街の記憶の保存」に、ささやかではあるが寄与することができたのではないかと思っている。
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素焼きのタイルを深目地で貼り上げた独立壁




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小屋組
屋根野地のバラ板は既存のもの。既存の梁と補強のために入れた新設の梁が混在する

施工の動機・ポイント・目的・
それまで施主が不満に思っていたことなど

泉佐野はタマネギとタオルの街である。この地で、古くから青果業を生業とされてきた当主の、その誕生年に建てられたタマネギ小屋が、永く使用されないまま物置化していた。今度、母屋改築の一環として、音楽ホール、バレエのレッスン場、書庫、応接室、会社の会議室等の多目的なホールとして再生された。建物全体に及ぶ歪み、立ちの狂いを補強しながらの施工は、実に困難を極めた。棟梁をはじめ協力いただいた職人さんたちのご苦労が偲ばれる、とても思い出深い作品となった。


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