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1階・リビング・ダイニング
室内床の延長としてのデッキ 庭に住まう感覚
「帝塚山の『一戸建て付き庭』」

■会社名(組合員番号) 株式会社 山市材木店 (2133)
■担当者氏名 山本 敦史
■連絡先住所 〒544−0005
大阪市生野区中川1−7−14
■連絡先 TEL:06−6753−0635
  FAX:06−6753−1841
■住宅所在地 奈良県奈良市
■完工年月日 平成17年1月15日
■設計事務所 タカヤマ建築事務所
株式会社山市材木店
■施工会社 株式会社山市材木店
株式会社バーナル


施工の動機

自営業で共働きの施主夫婦は、忙しい生活の中での「くつろぎの場」、また知人や友人を招くための「出逢いの場」として、仕事以外の時間を家族やそれを取り巻く人々と共にゆったり、のんびりと過ごすことができる住まいを要望されていた。しかし敷地には建ぺい率40%、容積率60%、しかも壁面後退1.5mという厳しい法規制が掛けられており、この条件をハンデとしてでなく、あくまでも敷地固有の特色と捉える大胆な発想の転換と、建物以外の余白を最大限に活かすプランニング手法が必要とされた。さらに「くつろぎの空間を木造で」という要望がそこに加わり、この家の計画が方向付けられていった。
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西側夜景
ガラスの開口部から光があふれ、2階部分が浮かび上がる。


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北西側夜景
昼とはまた違った表情で住人の帰りを迎える。
光による装飾。

設計のポイント

施主の要望から私たちが導き出したコンセプトは、「一戸建て付き庭」。壁で囲まれた2階をプライベートな「ウチのウチ」、ガラスの皮膜に包まれた1階をセミ・パブリックな「ウチのソト」、周辺の景色を「ソトのソト」と意味づけ、室内が屋外空間へと段階的に広がり、最終的には外部環境を家の中へ取り込むことを考えた。屋外へと広がっていくシークエンスを遮ることのないように、室内もできる限り建具は設けず、空間どうしを柔らかく繋げていくことを心がけている。したがってキッチンやダイニング、リビング、そして個室というはっきりした区分けはなく、空間から空間へと自由に行き来できることがこの家の特徴のひとつとなった。また構造的になくすことのできなかった壁などは半透明の素材で覆い、光や人の気配を感じられるようにするなど、限られた空間を実際よりも広く感じさせる工夫を施している。さらに1階の大きなサッシを開放させると、力強く立ち上がる柱だけがそこに現れ、「ソトとウチ」がダイレクトに繋がる。例えば多くの客人を招いたホーム・パーティでは、室内・屋外といった境界を意識せず、それぞれが好みの場所を行き来して楽しむ。この家にはそんな場面がよく似合う。かつてわが国の人々は、紙と木でできた家に住み、今よりももっとうまく自然を取り込んだ生活を送っていた。ところが近年、住宅の高断熱化・高気密化が進んだ結果、家が完全に「ソト」から隔絶され、自己完結したつまらない存在になり下がっているように感じられてならない。この家では、私たちが無くしてしまった「ソト」の世界との関係性や、それを基にした喜びや楽しみを日常に取り戻すということをうまく表現できたのではないかと考えている。


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