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第107回:前田木材㈱②(2014.2.24更新)

第107回:前田木材株式会社②
「島根県産木材の助成制度を受注につなげる-前田木材-

1.はじめに
皆さんこんにちは! あなたの街の材木屋さん 担当の桔平です。
今回は大阪府枚方市の前田木材さんでの取材です。前田木材さんはこのコーナーの第76回でもご紹介させていただき、2度目の取材となります。前田木材さんは島根県の助成制度を活用した注文住宅を受注され、その納材と施工を担当されました。そこで今回は、その助成制度を中心にお話を進めていきたいと思います。
応対して下さったのは、会長の前田基安さんと専務の前田三千代さんです。
それでは、まずその助成制度を活用するに至った経緯から順にご紹介いたします。

2.助成制度利用の経緯
そのきっかけは、島根県、(一社)島根県木材協会が主催により、大阪の木材関係団体・企業の後援のもと、平成25年7月、大阪木材会館で開催された商談会(「神々の国しまねの木 展示・商談会」)に前田木材さんが参加されたことによります。その商談会に、前田木材さんとかねてから取り引きのあった島根県内の木材業者が偶然にも出展されたこともあって、同制度に興味を持たれ、以後その業者の方に制度について指導を受けられたようです。

3.助成制度について

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構造材見学会の外観 建築中の内部の様子

 

この制度は島根県産木材製品の販路拡大のため、島根県産の木材を利用して建築した住宅、民間建築物において展示会を開催する場合につき、展示会開催に要する費用の一部を島根県から展示会実施者に対して交付するものです。島根県としては、県産材の利用促進にあたって、県産材の利用とそのPRを進めたいという主旨です。
なお、補助金の交付にあたっては、実施する展示会の名称に「神々の国しまね木材製品建築物展示会」とサブタイトルを称し、展示会の開催状況を取りまとめた実施報告書を島根県庁林業課内事務局に提出することなど以下に制度概要を列記しました。

《制度概要》島根県産木材を使った住宅、民間施設で展示会を開催する場合、「木材製品県外出荷しまね事業体連合」(以下「事業体連合」)が展示会費用(会場借り上げ料、広告費)の一部を負担する。 

◇対象となる建築物

島根県産木材(※1)製品を構造又は内装の全部又は一部に使用して新築・改築・増築される次の建築物(※2)1 住宅 

2 民間建築物(自動車販売店、居酒屋など多数の人が訪れる施設)

(※1)しまねの木認証センター(事務局/(社)島根県木材協会)が認証する木材製品。事業体連合に加盟している3以上の事業者が製造する製品を使用すること。

(※2)宗教活動や特定の候補者、政党を支持することを目的とした建築物、暴力団事務所、風営法の規制対象建築物を除く。

◇展示会

建築物を地域住民等に向けて展示する次の催事(各1回を限度)とし、毎年3月15日までに実施報告書が提出できるものに限る。1 構造展示会(上棟後に建築物の構造を展示、来場者へのアンケート調査) 

2 完成展示会(入居前の建築物の内装・外装を展示、来場者へのアンケート調査)

◇補助金額

1 会場借り上げ 10万円以内/1回2 広告費    50万円以内/1回 

※予算の範囲以内で経費を支出

注意
①会場借り上げ料は、施主と合意した金額で支払う場合に10万円を上限に助成。
②広告費は、新聞等に「神々の国しまねの木」を使った建築物の展示会の開催を告知する場合に50万円を上限に助成。
③来場者に対するアンケート調査を実施し、事業体連合に結果報告すること。
④会場借り上げ料、広告費以外の経費は、展示会実施者の負担。

◇申し込み・問い合わせ

木材製品県外出荷しまね事業体連合事務局(島根県農林水産部林業課木材振興室)
住所/〒690-8501 島根県松江市殿町1
電話/0852-22-5168  FAX/0852-26-2144
E-mail ringyo@pref.shimane.le.jp/
URL http://www.pref.shimane.lg.jp/ringyo/

 


4.施工物件について
建築した建物は、枚方市内にある木造平屋建ての建坪20坪ほどの住宅ですが、柱・梁・構造用合板の全てに島根県産の杉材が採用されています。また、同制度の利用はこれまで島根県内では実績がありましたが、他府県では前田木材さんが初めてです。工事は8月に着工後、9月初旬に上棟、10月末で竣工、その間に構造見学会と完成見学会を実施されました。

 

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↑ 完成見学会の外観 リビング天井は吹き抜けで
島根県産材の梁
を見せています

施主の方に住み心地についてお聞きしたところ、床にもムクの木材を利用しているので足ざわりが良く、天井を含めた内装にも杉材を利用していることから香りが良く、また触ると暖かさを感じる住まいで大変満足されているようです。

5.会社PR
前田木材さんでは、このほかにも島根県産の木材を利用した住宅を施工中とのことですが、会社で取り扱う木材について、住宅に木材を使うなら断然ムク材に限る。要望によりEW(集成材)が求められることもあるが、前田木材としてはムク材にこだわり、お客さんにムク材の良さを伝えていきたいとのことでした。
建替え・新築・増改築などお考えの方はお気軽にご相談下さい。新築・リフォーム工事、無垢フローリング・無垢羽目板を中心に自然素材・輸入建材・床暖房・外装用木材・耳付板等をご案内しています。
なお、本社敷地内に無垢フローリング・無垢羽目板の無垢材スタジオを併設しており、フローリング約60種類、羽目板約20種類の現物見本をご覧いただけます。
同社社屋3階に、国産材に絞ってフローリング・羽目板18樹種、その他も全て国産無垢材で仕上げた国産無垢材専門のショールーム『和 nagomi』を開設しております。詳しくは下記会社概要をご確認の上、お問い合わせ願います。

前田会長、前田専務、長時間の取材にご協力いただき誠に有難うございました。

6.会社概要

商 号 前田木材株式会社
代表者 前田純二
資本金 1,000万円
所在地 〒573-0082 大阪府枚方市茄子作東町41番1号
電話 072-854-3319
URL http://www.maedamokuzai.com/
E-mail info@maedamokuzai.com


7.終わりに
組合ではホームページの組合員事業紹介のコーナーにおいて、組合員の事業活動に関して、積極的、前向きな取組みを今後紹介していく予定です。この機会に自社のPRをお考えの組合員の方は組合事務局までご連絡いただきますようお願い致します。
(2014.2.24更新)