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第103回:太洋木材工業㈱(堺市中区深井沢町3409-2)(2013.1.15更新)

こんにちは!あなたの街の材木屋さんの桔平です。
今回の取材先は、フローリング材を専門に取り扱う材木屋さんです。
ということで、最初にフローリングについて、少し勉強したいと思います。

フローリングとは、床を覆うための木質系の素材、及びそれらを用いた床のことです。一般の住宅の他、公共施設でも広く用いられています。日本農林規格ではフローリングを、木材を継ぎ合わせた一層のみで構成された「単層フローリング」と下地材と化粧材を張り合わせた「複合フローリング」に分類しています。
まず、単層フローリングは、ブナ・サクラ・ナラ・イタヤなどの一枚板により構成されている自然素材です。その為、空気中の水分や湿気により伸縮が生じやすく、節に近い部分や乾燥が不十分な物はねじれたり反ったりすることがあります。一枚板なので傷んだり、汚れたりしたときに表面を削り、塗装し直すなどして修補できます。学校の体育館や教室・スポーツ施設などの公共施設に多く使われ、度々貼り替えるよりも安く済む利点があります。

一方、複合フローリング類は、ブナ・サクラ・ナラなどと針葉樹合板で構成されており、膨張や収縮、ねじれや反りなども生じにくい特長があります。
塗装品もあり、短期間での施工が可能で、耐用年数をさほど必要としないマンションや一般家屋などに多く、遮音フローリング、床暖房用フローリング、耐水フローリング、防虫フローリングなど用途に合わせて利用されます。

西区の組合事務所からは、高速道路などを利用して、1時間程で今回の取材先に到着しました。お話をお伺いしたのは、社長の當舎弘造さんです。それでは、早速、会社の歴史から順にご紹介いたします。

           倉庫・事務所外観

太洋木材工業さんの会社のルーツは、大正時代の初期に當舎栄吉さん(現社長の祖父)が大阪市・四ツ橋南詰で製材業を始めたことに遡ります。アメリカのイーガン社からこの当時としては極めて大型の42インチ(約1m強)帯鋸機(バンドソウ)を購入して、これを使いこなしたことが大阪木材業外史(大阪木材業組合、㈱林業新聞社共編)に製材業の勃興の基と記されています。当時の屋号は、合名会社木宗製材所という名称でしたが、この会社に現社長の父 當舎一雄氏も学校卒業後すぐに入社され、栄吉氏とともに、現在でいえば高耐久木材といわれ南洋熱帯林に自生する樹種、紫檀(したん)・黒檀(こくたん)・花梨(かりん)等を専門に商いし、数回は買い付けに現地にも行かれたようです。これらの材料は主に座敷机や家具に使用され、関東大震災(大正12年)の折には大量のちゃぶ台用の要望で価格が高騰しましたが、栄吉氏はあえて元の価格で販売され多くの人から感謝されたという逸話もあったようです。

       事務所内の様子

その後の太平洋戦争下、昭和17年には木材統制法により会社解散を余儀なくされ、戦後、昭和21年に、當舎一雄氏は、戦時統制下の大阪地方木材㈱で勤務した時の同僚と、太洋木材工業株式会社を設立、取締役社長に就任されました。当時の会社の事業内容は、広葉樹フローリングの製造及び販売で、この製造時の原板等は、このシリーズに前回掲載された㈱山王の岡田社長の父君岡田勝利氏から北海道材を購入し製造していたようです。また、當舎一雄氏は、昭和30年4月には同業者とともに関西フローリング協会を設立、会長に選出され、以後30年間業界のリーダーとして活躍されました。昭和58年には、勲5等瑞宝章を受章されました。

昭和45年3月には、當舎弘造氏が入社、平成3年1月に取締役社長に就任され、前出の協会の3代目会長を平成8年から11年まで務め、現在も副会長をされています。現在は、製造は行っていませんが、文教施設・福祉施設・集合住宅から一戸建住宅のフローリング・床下地の施工・販売を主な事業内容としています。

         當舎弘造社長

それでは、ここで現社長個人についてのお話に移ります。
現社長の當舎弘造さんは、昭和22年、堺市生まれです。地元の小中学校、私立明星高校を経て、同志社大学に入学。卒業後、太洋木材工業㈱に入社されました。学生時代に音楽のクラブに所属されていたことから、ブルーグラス・カントリー・ウェスタン音楽が趣味とのことですが、現在でも気の合う友人数人と一緒にアコースティックのバンドを組んでライブにも出ています。

経営にあたっての持論は「ブレない」ことだそうです。これは法隆寺・薬師寺の宮大工として名高い 故西岡常一氏をモデルにした映画「鬼に訊け 宮大工西岡常一の遺言」(山崎佑次監督)の中で、寺院再建の際に多くの著名な学識関係者が持論を持って改修方法を押付けても、西岡氏が現場でたたき上げた豊富な経験と勘に基づき、これに堂々と反論し、法隆寺等の数百年を経た建築物を最善の方法で守ろうとする姿に感動し、会社の経営においても人生においても、様々な状況の中で判断に迷うことも多いが、最後は自分の信念を貫いていきたいと思うようになったと感じられたようです。

『この映画は昨春封切られましたが、同じ年の夏に偶然訪れた信州の八ヶ岳で「仏教伝来」や「シルクロードの風景」を描いて有名な故平山郁夫氏のアトリエ跡の平山美術館に立ち寄ったところ、生前のエッセイ集がまた「ぶれない」というタイトルであり、この2人の作品は偶然にも奈良の薬師寺で観ることができるが、とにかくこの言葉に出会えた一年でした。』と振り返る當舎社長。

          モデルルーム外観         フローリング施工事例

文教施設や集合住宅におけるフローリングの施工販売が太洋木材工業さんの主な事業内容であることは先で述べましたが、中でも無垢材を使用した商品の提案に自信を持っており、実際に、その特性・効果(質感・耐久性・癒し・消臭・調湿・調温・抗菌・防虫等)を期待して教育・福祉関係の施設に採用される事が増えてきているようです。同社の深井倉庫併設のモデルルームは、様々な天然素材のサンプルを貼り造られており、目で見て、手で触れて、本物の良さを実感することができます。

最後に会社のPRです。
フローリング材を専門に取り扱い、会社の標語に「ユーザーの笑顔が映る床づくり」とあるように、お客様にとっての最良の提案をさせていただきます。また、床関係だけでなく、ウッドデッキ工事・内外装壁材・天井材の販売・乾式二重床工事・OAフロア工事・ネダフォーム工事なども行っております。詳しくは同社ホームページをご覧下さい。

フローリングのことなら、内外に拘わらず殆ど全ての材料の事がわかるようにしていますのでどんなことでも一度ご相談下さい。

當舎社長、長時間の取材にご協力いただき、誠に有難うございました。

太洋木材工業株式会社
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