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第8回 :有限会社 吉田悦造商店 (兵庫県尼崎市)


さて、木材屋さんの取材も今回で8回目となりました。
ここまで読んで頂いたみなさんも木材のことがだんだんわかってきたことと思います。

では、ここで問題です。

【1】下の2枚の木材は、1枚の木の板の「表」と「裏」の写真です。
木材は表皮に近い方を表、中心に近い方を裏といいますが、
どちらが表でどちらが裏でしょうか?

(1) (2)  
(1)
(2)
 

木の断面



答え、(1)が表で(2)が裏でした。

木材は中心のほうが色が黒く、表皮に近いほうが白くなるので、中心に近いほうが黒い部分が大きいのです。

さて次の問題です。

【2】市場から買ってきた木材は立て掛けて乾燥させますが、
木材を早く乾燥させるには立て掛ける向きがあります。その向きとは次のどちらでしょうか?

(1)根元のほうを下にする
(2)根元のほうを上にする


木材を乾燥させているところ↑ 木材を乾燥させているところ
答え
(2)「根元のほうを上にする」でした。

樹木は根から吸い上げた水分を導管を通して上に押し上げるわけですが、導管には血管と同じく、水分が逆流しないように弁が付いているんだそうです。
つまり水分は樹木の下から上には行けるが上から下には行けないようにできているんですね。
だから、木材を乾燥させるときには上下を逆さにすると弁が開き、水分が流れ出て早く乾燥するんだそうです。 みなさん答えはわかりましたか?

ちなみに私は全然わかりませんでした。
今回取材させていただいた吉田悦造商店の吉田泰造社長は、そんな木材の特徴をいろいろと教えてくれる本当に木を愛している方です。

吉田悦造商店・倉庫 ↑ 吉田悦造商店・倉庫

吉田悦造商店は兵庫県尼崎市にあります。
尼崎は大阪と兵庫との県境に位置する大阪港に面した街です。

高度成長期にはどんどんと大きな工場が建てられ、木材も、鉄鋼などを製造、流通させるための消耗品として値段は安かったけれども飛ぶように売れたそうです。 こういったことで吉田悦造商店様では昔から住宅用としての木材よりも工場などへ木材を加工して販売することの方が多かったそうです。

コンパネ
↑ コンパネ



現在の売上げの大半は土木関係で使うコンパネの販売が占めているそうです。
土木に使うコンパネとはコンクリートを流し込む時の型として使うもので、コンクリートを流し込む場所の周りをコンパネできれいに囲みます。
フリーザーで氷を作るときの製氷皿のようなものですね。

吉田泰造社長
↑ 吉田泰造社長(吉田悦造商店前にて)

昭和60年頃、木材を加工することが多かったせいで、木材を簡単に切断加工できる機械を購入することにしたそうですが、そのころはの主流はパネルソーと呼ばれる機械で、カットできる木材の長さは2.4mまでのものでした。

パネルソーとは斜めに立った形の大きな板に回転式の電動のこぎりが付いていて、板を決められた幅に切ってくれるものです。ホームセンターなどにも置いてありますね。


しかし、吉田さんは今後はもっと大きな集成材の加工が主流になると考え、もっと長い、4mまでの長さの木材が切れる機械がないかと、見本市などにも出かけて探しましたが、そんな大型の機械は見つからなかったそうです。

4mもの長さの木材を切るとなると、機械も大きくなるので、木材を水平に置けるものでなければなりません。
普通ならそこで諦めてしまうところですが、吉田さんはなんと自分で設計図を書き、それを作ってくれるメーカーを探し回ったんだそうです。


特注のランニングソー
↑ 特注のランニングソー


やっとのことで作ってくれるメーカーを見つけ、4mの木材を水平に置き、加工できる、特注のランニングソーが出来上がったは平成5年のことでした。
実に8年の歳月がかかったことになります。

今でもこんな大きな木材を加工できる機械を導入している木材屋さんは多分関西に吉田悦造商店さんぐらいしかないでしょう。

大きな木材を加工してくれる材木屋さんをお探しの人はぜひ吉田悦造商店さんにご相談ください。


列車で使われる木材
↑ 列車で使われる木材
また、吉田悦造商店さんでは、鉄道会社向けにも木材を販売されています。
鉄道会社で木材というと線路の枕木を思い浮かべますが枕木ではなく、列車に木材が使われているんだそうです。
列車に木材なんて使われているの? と考えますが、実は座席と車両との間には薄い板が何本も入っているのだそうです。

阪神電鉄から、阪急、大阪市営地下鉄、近鉄、東武鉄道、JR、新幹線に至るまで実に多くの鉄道会社で吉田悦造商店さんの木材が使われています。

それも吉田悦造商店さんの技術力と大型機械の性能が口コミを生んで広がっていったようです。


列車に木製品が使われていたなんて知りませんでしたよね。
木材は私たちの身近でこんな使われ方もしているんですね。

今回は木材についてとても勉強になる取材でした。
吉田泰造社長様、吉田悦造商店の皆様どうもありがとうございました。


有限会社 吉田悦造商店

〒660-0892
兵庫県尼崎市東難波町5-2-9
TEL 06-6481-1350


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