今月の材木屋さん

第81回:大長木材株式会社(大阪市阿倍野区王子町2丁目)(2011. 3.10更新)

皆さんこんにちは!あなたの街の材木屋さんの桔平です。

今回は大阪市南部、阿倍野区の材木屋さんです。
私自身、大阪でもこのあたりはほとんど訪れたことがなかったこともあり、足を踏み入れるのもはじめてなくらいでしょうか。
ここ阿倍野区は、上町台地の南の高台に位置し、古くから大阪南部の交通の要衝として栄え、名所・史跡も多く、住宅・商業の町として発展してきたようです。とりわけ阿倍野橋・天王寺は、大阪の南の玄関口として各種の交通機関が終結し、1日平均82万人の乗降客が行き交う大ターミナルです。大阪府内ではキタの「梅田」・ミナミの「心斎橋・難波」に次ぐ、大阪の第三のターミナル・繁華街としての機能を持つ天王寺駅界隈にも程近いにもかかわらず、阪堺電車・松虫駅を下車して取材先へと向かう道中は、何か落ち着いた住宅地といった雰囲気を感じます。
区内中西部から南西部にかけての晴明通・橋本町・相生通・北畠・帝塚山は大阪市内の住宅地で唯一の風致地区である聖天山風致地区に位置しており、とりわけ南西部の北畠・帝塚山地域は閑静な高級住宅地として知られています。
一方、阿倍野区は高齢化率で市内でも高位で、いきいきとした長寿社会の実現と、快適な生活環境をめざして、都市基盤の整備などが進められています。

またまた、前置きが長くなりました。今回の訪問先は大阪市阿倍野区の大長木材株式会社さんです。
まずは、会社の歴史から順にお話しを進めていきます。
応対して下さったのは、現代表者の松峯哲也さんと会長の松峯宏さん、取締役部長の松峯克爾さんの3名の皆さんです。

社屋外観 事務所

 
 大長木材センター

いきなりですが、大長木材さんのルーツは大工さんです!
というのも、大長木材さんの社名の由来が、当時大工をされていた松峯長四郎さん(現会長の父)が、「大工の長四郎」という名前から、「大長」という称号にされたのが始まりだそうです。
昭和2年に、長四郎さんにより大長工務店として、阿倍野区元町で創業されたのが、同社のルーツです。昭和16年に木材統制法が施行され、木材の生産と配給が国策会社により管理されることとなったため、全国の木材業者は自由な営業が困難になり、一旦廃業した後、昭和22年に大長木材店として再スタートすることとなります。(阿倍野区桃ヶ池町にて)
昭和26年に法人化、現在の社名である大長木材㈱へ改組され、その後間もなく、昭和31年に現会長の松峯宏さんが、代表に就任されます。
そして、昭和44年には、新たに東住吉区喜連町(現在の平野区喜連)に、大長木材センターが開設されました。大阪随一の木材センターとして、「大量に何でも揃う!」を謳い文句に、大工さんの作業場スペースも多く確保されているなど、大工・工務店向けの一般建築用材を中心に盛況を誇っていました。「当時は本当に木材がよく売れていた反面、こげつきも多かった」と松峯会長。何とそこからまた新たなビジネスへと発展することを誰が予想したでしょうか。
先述の通り、売り先であった工務店には回収不能の債権などこげつきも多かったといわれます。それをきっかけに、過去に大工・工務店として営業していたカタチに戻る様に、昭和48年に同社の関連会社として大長ハウス㈱の設立に至ります。当時は主に、大阪市内、松原市を中心に建売からスタート。平成に入ってからは、新築の注文住宅やリフォームの住宅建築に特化し、木材を生かした新たな事業へと参入することとなりました。

打ち合わせをする松峯社長(右側)

ここで社長さんの紹介です。現社長の松峯哲也さんは、昭和38年に阿倍野区で生まれました。関西大学を卒業後、住宅メーカーにて勤務。アパート、マンションの設計・施工の仕事に携わり、約4年後の平成元年に家業に入られました。その後、現会長の病気もあって、平成17年9月に代表に就任されました。元々、住宅メーカーの設計マンで活躍されていたこともあり、もの静かな趣味・嗜好をお持ちかと思いましたが、趣味は、サーフィンやマラソンと活動的な方です。

     新築物件の一例

松峯社長は、1級建築士の免許をお持ちで、木材とともに建築関係の知識も大変豊富な方です。お話ししていても、笑顔を絶やさず穏やかな語り口調でありながらも、その視点はとても鋭く、特に日本の住宅関連のことについては、時に一人の論説家であるようにも感じます。
 「日本の住宅は数的には充足している。今後、新築の流通量が減っていくのは当然のことだと思う。木材流通を新築だけに依存するのは、将来益々難しくなっていくと感じている。そこで、安易にリフォームに参入するべきだと言われてもいるが、参入しやすい分、色んな業者との勝負になるので、厳しい競争を勝ち抜く覚悟が必要です。」と言葉を選びながら語る、松峯社長。
 ご自身もすでに、地元阿倍野区を中心に新築、リフォームの事業を手がけている経験から、その厳しさを肌身をもって痛感されてのご意見なのでしょう。

最後に、大長木材さんは、一般の方も歓迎いたします。木材を扱う専門家として、新築・リフォームにおいても、木を使うことにこだわりがあります。ムクの床、柱を見せる、木材本来のデザイン性や美しさを感じていただきたいと思います。

お三方、長時間の取材へのご協力、誠に有難うございました。

                      

大長木材株式会社
〒545-0023
大阪市阿倍野区王子町2-3-6
TEL 06-6628-0171
FAX 06-6629-2630
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